音乃蔵が神戸新聞に取り上げていただきました。

構想から15年、納屋改装し念願のホールに たつののオーボエ奏者(神戸新聞より)

地域にクラシック音楽が楽しめる場をと、兵庫県たつの市在住のオーボエ奏者井口英樹さん(40)が自宅の納屋を改装し、音楽ホール「音乃蔵(おとのくら)」を完成させた。構想から15年、漆喰の壁や無垢板の床が作り出す夢の空間は居心地の良いぬくもりに満たされる。15日午後2時から、井口さんと地元の音楽家が共演する公開無料コンサートが開かれ、地域住民にお披露目される。

井口さんは同市揖西町清水で家電販売店を営む傍ら、現在は神戸フィルハーモニックに所属。たつの市音楽協会副会長を務める。

5歳からピアノ教室に通い、龍野高校吹奏楽部で本格的にオーボエを始めた。大学の吹奏楽団でも腕を磨き、帰郷して家業を継いだが、練習や発表場所の確保がずっと悩みの種だった。

目に留めたのが自宅隣の戦前に建てられた納屋だった。農機具を保管する木造2階建ての物置小屋を音楽空間に変身させる構想を練った。長らくきっかけがつかめずにいたが、3年前の自宅リフォームを機に、改装を決断。構造的な補強と音響効果を両立させた設計で今年3月、念願のホール完成にこぎつけた。

くぎを使わず、伝統構法を採用した建物は広さ約50平方メートル、吹き抜けの天井高は5メートルと高くとった。音楽仲間も作業を手伝ってくれたという漆喰壁は、調湿と音の響きを柔らかくする効果があるという。

ステージにはスタインウェイ製のピアノを据え、NHK交響楽団など第一線で活躍する音楽家を招いた本格的なクラシックコンサートを続々と企画している。子育て中の同世代にも足を運んでもらおうと、赤ちゃんから楽しめる演奏会も開催する予定。

「演奏者の息遣いまで感じられるような距離で、クラシックになじみのない人にも本物の音を聴いてもらえる場所にしたい」と井口さん。音楽教室の発表会、練習場所としての貸し出しも今後検討する。

15日の公開無料コンサートは要予約。イグチデンキTEL0791・66・1771

(松本茂祥)

 

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